活動レポート(ブログ)

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日本心理臨床学会で自主シンポ

2022/06/02インストラクターより

この会は昨年の5月にスタートし、教育に関わる認定インストラクターが一年間、毎月集まってきました。教員、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーとして学校現場に身を置く中で、子どもたちの困り感を肌身で感じ、よりよい支援の方法としてタッピングタッチを現場に導入する方法を探って来ました。

スクールカウンセラーが使える研修プログラム、教育委員会や管理職にアピールする指導案、そして実際教師に使ってもらえる授業案など、色々な話を積み重ねてきています。

今年は一音さんからの提案を受けて、この会の活動を9月11日(日)に日本心理臨床学会でオンライン自主シンポジウム(下記予定)という場を設けて発表することに。多くの臨床心理士さんたちにアピールできる場ですので、楽しみです。

2022年9月11日(日)10:00~11:00 (予定)
タイトル「タッピングタッチを用いた心理教育・心の授業 ~学校における子どもたちの心身のケアとクラスの関係作り~」
企画・司会・指定討論者:中川一郎
話題提供者:角田圭子・伊藤美知代・藤瀬典子・富田寛・石田有紀・中川祥子

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さて、5月の会は5月26日(木)20:00~21:30に、開催されました。以下、報告です。

【参加者】7名
【近況報告】
・対面での研修会や、2年ぶりに対面でのタッピングタッチの会などができるようになった。
・勤務校では、運動会はやったもののコロナ患者がまだまだ収まらず、教員のやりくりが大変。
・学校でタッピングタッチを行った。眠れないといっていた子がリラックスできたといった。
・教委指導主幹や校長先生ににタッピングタッチの指導案を手渡した。
・年末年始、年度末と非常に忙しかった。クラスの障害のある子がタッピングタッチに興味をもってくれている。

【5ステップ腕だけ散歩】Iさんのガイドで(すご~くよかったです)

【学級活動の指導案の様式について検討】
 ・I.Mさんより今回の指導案について
   ⓵特別活動の学級会活動指導案にした。
   ⓶授業を3時間扱いとし、「腕だけ散歩」を導入。
   ③今後学級活動の指導案を書くときに必要な項目を挙げた。枠として使ってほしい。
   ④<児童の実態>は、学校・学級に即した記述に変更するほうが望ましい。
   ⑤今回の<児童の実態>は、SCから見た発達的な視点のものになっている。
   ⑥1.5時間+1.5時間がよいと思うが可能か → 担任との話し合い等で可能
 ・今回の指導案は3時間扱いであること、腕だけ散歩が入っていることがよい。3時間扱いで1週間に1回の授業とすれば、その合間に担任からの「やってみた?」「やってみようか」などの働きかけを行うことができる。また教師と児童のコミュニケーションツールとして使うこともできる。
 ・SCだけでこの授業を行うのはむずかしい。
      → 担任との話し合いのもとでT1,T2と役割分担をして行う。
      → パワーポイントを使ってもっと細かいシナリオがあるとやりやすい。そうすると同じ授業が多くできる。
 ・指導案は、教育委員会などに対して提案をしていくときに使ってはどうか。
 ・提案:今回の指導案をもとにパワーポイントの原案を作り、それ にリフをつける。
 ・日心臨学会でのシンポジウムでは、この活動の取り組みを発表しては、どうか。シンポジウム後のことも考えておく必要がある。
 ・SCの研修会や教員の研修会で多くの人にタッピングタッチを知ってもらっておく必要がある。

※ 次回:6月23日(木)20:00~21:30 学校で使うTTに興味のある認定インストラクターが参加可能です。

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1学期が終わって、ようやく脱力してます

2021/07/24協会より

第3回学校におけるTTプログラムを考える会
2021年7月22日(木)19:30~21:30
参加者 6人

ちょうど学校がお休みに入ったタイミングで、忙しかった日々からようやく「は~っ、やっと終わってだつりょく~って感じですう」で始まりました。

 内容としては、一言近況報告のあと、「5ステップ腕だけ散歩」でほっこりしてから、学校現場におけるTTの活用や紹介の工夫の色々を紹介・共有することが続きました。以下は、話しに出た一部です。

① バタフライ・ハグについて(イグナシオ・ジャレーロ1998年考案)トラウマケアの方法のひとつ。
② アナMゴメス作の紙芝居「しんじゅがい とチョウチョのおはなし」が、コロナウィルス禍の子どもたちの助けにと、EMDRとマインドフルネスの手法を取り入れたお話しになっています。
③ インストラクターの杉山百合俊さんが、以前報告してくれていた小学生向けに心の授業で活用されていた方法で、TTの前後にボディイメージに色を入れて自分の状態の変化を見る方法を共有しました。身体イメージ彩色図法
④ 保健室で実施するTTの実践例(高学年男子でもクールダウンに有効、母との関係で悩んでいる女子の話を聞きながら、腹痛を訴える児童になど)が紹介されました。
⑤ たとえば、朝読時間のように短くて簡易にする感じでTTを実施できたらいいのではという案も。
⑥ 興味を持ってくれた担任のサポートで入りながらクラスで使ってもらう。授業としてするには、ちゃんと理解し身につけてから、と思うのが教師。反対に、個別に使うのは使い易いかも。
⑦ 養護部会、保健部会からの講座要請は協会にも過去かなりあり、受講の評価もかなり高い。
⑧ 「顔の表情5段階」や、「2次元のこころのダイアグラム」とかも使えるかも。

タッピングタッチもまた、日々大きくなってきているこどもたちのストレスや課題を軽減する助けとして、学校現場や教育関係機関で手軽に使えるようになればと思います。

そのためには、45分でできるプログラム(パワポ)を作って、インストラクターか、TTをよく知る教師やSCが実施できるものがやっぱり必要かな、という意見がでました。

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インターネット・ゲーム依存とタッピングタッチ

2021/05/06協会より

特別企画 オンライン講座「インターネット・ゲーム依存とタッピングタッチ」
2021年4月17日 13:30~17:00
講師:中川一郎(臨床心理学者、臨床心理士、公認心理師)・中川祥子(社会福祉士、公認心理師)
参加者:25人

 講座では、まず受講者に何が依存の判断基準となっているのか、依存の傾向を把握してもらうために、「インターネット・ゲーム依存度チェック」に答えてもらいました。チェックは自分が気になっている人を対象としてもらいました。

 結果として、ほとんど全質問にわたり「依存」や「依存予備軍」と判定されうる程度にチェックする人が60%を超えていました。特に割合が多かったのが以下の質問でした。

*「嫌な気分から逃れようとしたり、紛らわそうとして、ついインターネット・ゲームをすることがある」の回答:「頻繁にある」または「ときどきある」 77.3% 

 

*「インターネット・ゲームをやめよう(減らそう)と思っても、自分の意志でやめられず、ついやりすぎてしまう」の回答:「頻繁にある」または「ときどきある」 77.3%

 

*「インターネット・ゲームに熱中し、他のことをしているときも頭を離れず、ついそのことを考えてしまう」の回答:「頻繁にある」または「ときどきある」 72.8%

 その後まず、中川祥子から学校を通して見える子どもたちの様子が話され、続いて中川一郎さんからネット・ゲーム依存に関する膨大な情報と動画や資料を使って、私たち降りかかっている問題の概要を提示し理解が促されました。「依存とは何か:依存症の種類、依存になりやすいもの」
「ゲーム障害について:その兆候、WHOゲーム障害診断のガイドライン、実態」
「ゲーム依存とは」
「脳への損傷を起こすデジタルヘロイン」
「ゲーム依存のメカニズムとその影響」
「依存になりやすいゲーム」
「依存しやすい人の特性」
「人間の基本的要求を満たすオンラインゲーム」
「ゲームに駆り立てる社会的要因」・・・とほんとうに盛沢山でした。

 支援に立つ側の方が多く参加されていましたので、その問題の深刻さに衝撃を受けたり、依存のメカニズムを理解できた、問題把握に役立ったという感想がとても多くありました。

 途中「腕だけ散歩」をしたり、セルフケア「ねこの足ふみバージョン」もしてタッピングタッチの体験も入れたこともあり、「タッピングタッチを使った支援方法」まで時間を十分とることが出来ませんでしたが、基本は相手と「対話」し「良い関係性」を築くことであることは確認されたと思います。そこに、触れ合い、ケアし合いながらより良い関係を築くタッピングタッチがとても役立つわけですね。

 多くのゲーム依存治療をしている精神科医や専門家も「家族関係を見直し、コミュニケーションを見直し、居場所のある家族関係を築く」ことが解決への糸口と言っています。

 さて講座の最後になり、もっと時間が欲しかったのですが、中川一郎さんが話してくれた「タッピングタッチによる回復へのサポート」とても大切なものでした。

① 不快な感情を軽減し、生活への適応力を高める

 なんの依存であっても、その背景には、生きづらさや生活における適応の問題が多いことが知られています。特定の薬物や依存行為には、どんなに健康な生活をしている人でも依存してしまうものもあります。しかし、それに手を出したり、ダメだとわかっていても続けてしまったりする背景には、生活における苦しさや適応不全があることが多いのです。

 ネット依存の予防にも治療においても、生きづらさなどを軽減することも重要です。タッピングタッチを生活にとり入れることで、つらい気持ちや孤独感などを軽減す
ることができるでしょう。自分自身で不快な気持ちを軽減したり、人からやさしくケアされたりすることで、生活への適応力が高まると思います。

② ケアし合うことで、支え合う関係性を取り戻す

「ふれない、話さない、近づかない」などの「新しい生活様式」によって、多くの人々が必要な関係性やサポートを失い、孤独でつらい生活を余儀なくされています。
長期化することで、人々は慢性的な寂しさや不安などを感じることが多く、そのはけ口、または逃げ口としてオンラインゲームやSNSにはまってしまうのです。

  依存からの回復や予防においては、不快な感情を軽減することや、安心できる関係性をとり戻すことが大切です。タッピングタッチのセルフケアをとおして、寂しさや不安などの不快な感情を軽減することが出来ます。そして、優しくふれてケアされることで、心身共に癒され、関係性をとり戻すことができます。

③ 自律神経やセロトニン神経を整える

ゲームなどでドーパミンの過剰放出が続くと、脳の報酬系が破壊され、生活能力や人間性を失っていきます。理性をつかさどる前頭前野の働きが弱り、欲望を押さえら
れなくなります。今まで大切にしていたことに代わって、ネットやゲームをすることの方が大切になってしまいます。

 タッピングタッチには、セロトニンの分泌を促進する効果があることが確認されています。セロトニンには、ノルアドレナリンやドーパミンの過剰な分泌を押さえる働きがあり、心のバランスを整える効果もあります。セロトニンの活性化には、うつや不安、不眠の予防や軽減効果もあるので、依存症からの回復にとても有効だと思われます。これまでの実践でも、アルコールなどの依存からの回復に役立つことが確認されています。

④ ゆっくり、やさしく、ていねいな、ケアのある生活

 いろいろな要素が絡まっていることは確かですが、現代生活の慌ただしさや生きづらさが大きな要因になっているように感じています。余裕を持って楽しく勉強する、一緒に仕事する、自由に自分の気持ちを語り合う。美味しいものを作って食べたり、手作りのものを分かち合ったり、心おきなく楽しい時間を持つ。つらい時には「お互いさま」と手を差し伸べたりする。そんな当たり前のことが希少になった社会に住む私たちです。

 あわただしさと生きづらさの中の私たちは、安易に気を紛らわせ、魔法のように不安や孤独感などの不快な気持ちを消してくれるものを探してしまいます。そこに、誰にもとがめられず、始めるのにお金がかからず、スマホ一つあればいつでもできるネットやゲームに行きついてしまう、といった構図が見えてくるような気がします。

 タッピングタッチの体験で大切にしたいのは、「ゆっくり、やさしく、ていねいに、お互いをケアする」ことです。実際にケアするときだけでなく、生活の中にも取り戻していきたいと思います。モノや情報にまみれた生活を見直して、自分にも周りにもやさしい生活を取り戻すことで、私たちは、さまざまな依存から回復して、豊かで健康な人生を取り戻していく糸口を見つけていけるでしょう。

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鹿児島 奄美大島にて体験会を開催

2020/02/13インストラクターより

奄美大島にて体験会を開催のご報告 ~インストラクター 角田圭子 兵庫県~

奄美大島にて1月26日にタッピングタッチの体験会を行いましたので報告したいと思います。

私は心理士で場面緘黙(かんもく)児支援のためのネットワーク団体の代表をしています。今回かんもく奄美主催さんから「場面緘黙の勉強会」の要望があり、あわせてタッピングタッチの体験会を実施しました。
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・参加者 18名(支援者1名・医療4名(看護師3、ST1)・行政1名・教育5名・福祉2名・その他5名)
・タッピングタッチを初めて知った方が多かった。
・リラックスする。人のぬくもりが伝わって心まであたたかくなる。ポカポカする。安らぐ。他の人にもしたい。帰宅後家族にしたら、大好評だった、子どもたちともお互いにケアしあい、素敵な時間が作れてます。また学ばせていただきたいです。という声をいただきました。

また1月28日発行の南海日日新聞に取り上げていただきましたのでぜひご覧ください。

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中学校の養護教員へ向けて基礎講座A開催しました!

2018/12/18インストラクターより

中学校の養護教員の方7名様に、タッピングタッチ基礎講座Aを開催(12月11日)~インストラクター安藤昌子~

今回は、先生のおひとりが読まれた「子どものためのリラクゼーション」にタッピングタッチが紹介されており、協会に依頼がきたご縁でした。

中学校では、まず教頭先生にご挨拶させていただきました。お話の中で、教頭先生も感心をもっていただき、10分程タッピングタッチを体験していただきました。
教頭先生曰く、途中眠ってしまいそうでした。。とのこと。

2時間の講座は、皆様熱心に受講していただき、体験していただきました。アンケートには「是非、生徒たちにしてあげたい。」とのご感想でした。
そのひとつを、ご紹介いたします。

「日常慌ただしく過ごしているので、今日のゆったりとした時間と心洗われるお話に、自分にゆとりができた感じです。このような時間や雰囲気を保健室にもつくって、ストレスやマイナスイメージでつぶされそうな生徒達の支えになればと思います。素敵な時間を、ありがとうございました。」

協会がめざされる学校へのタッピングタッチ普及に、少しでも関わることができて、私の幸せな時間となりました。

また、北九州から清水幸織さんがサポートに来てくださいました。ありがとうございました。

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