新型コロナウィルスについて

TTインストラクターのみなさまへ

新型コロナウイルス感染症が国内外で拡大し、学校などを含め多くの施設が閉鎖されていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか

WHOのテドロス事務局長は、「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」と表明して、世界的な大流行になっていることが確認されました。
やはり中国での感染者や死者は一番多いですが、イタリアでも、感染者が1万人以上になり、全土で移動制限がかかっています。
日本でも、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正が近く、緊急事態宣言が発令される可能性もあるようです。
もうすでに経済や社会機能は麻痺したような状態ですが、ほんとうにたいへんなのはこれからかもしれません。

そんな中、インストラクターさんからの要望もあり、タッピングタッチによる活動をどのようにしていくのか、TT協会でもいろいろと話し合ってきました。
少し新型コロナウイルスに関する情報を確認して、対応策などを提案してみたいと思います。(少し長い文章ですが、ご了承ください

まずは新型コロナウイルスの感染経路に関しての確認です。
まだまだ確定できておらず、未知の部分が多いウイルスですが、現時点では下記の2点が言われています。

1) 「飛沫感染」:感染者のくしゃみや咳などを口や鼻から吸い込むことで感染します。
感染者との距離が近い状態で、一定時間過ごすと感染しやすくなると考えられています。

2)「接触感染」:ウイルスのついたドアノブ、エレベーターボタン、電車のつり革などの接触による感染経路です。
触れただけでは感染しませんが、その手で、口、鼻、目などの粘膜に触れることで感染します。

予防対策としては(厚生労働省のガイダンス等を参考に)

1. 適切な手洗い(石鹸などで手をよく洗うのがベスト)
2. 咳エチケット(マスクは飛沫感染を防ぎますが、予防効果は限定的と言われています)
3. 換気が悪く、人が密に長時間集まって過ごすような空間に集まることを避ける(空気感染はしないが、飛沫より細かい粒子が漂って感染する可能性があると言われています)
4.発熱等の風邪の症状がある場合、学校や仕事を休む。

さて、タッピングタッチにあてはめてみるとどうでしょうか? 

まず、人が集まる公共の場がほとんど閉鎖したり休業したりしている状態では、講座や体験会などは難しいでしょうね。
残念ながら、コロナウイルスが収束していくまで待つしかないと思います。TT協会も、2月の終わりにしっかりと予防策を準備して講座を開催する予定でしたが、会場が閉鎖になることでキャンセルせざるを得ませんでした。

それでは、さすがのTTもコロナウイルスには歯が立たないか? という疑問が出てきそうですが、ご心配なく! 個人的や家族などでは、タッピングタッチはとても役立つものだと思います。

現時点では、小・中・高校と特別支援学校での一斉休校の要請や公共施設の使用制限によって、子ども達の生活はとても制限され、ストレスがとても高まっています。
学童や児童クラブなどでは、狭い空間に大勢と一緒にいるような生活を強いられている子供たちも多いとのことです。
このまま一斉休校を継続することは、子どもや家族への害も多く、体調不良や免疫力の低下さえも危惧されています。

もちろん、ストレスを感じているのは子供たちだけではありません
親も大人たちもストレスがたいへん高く、自然災害や増税などで経済が低迷しているなか、コロナウイルスが追い打ちをかけるような構図になっています。
家族の場合、みんながストレスすることで、家庭内暴力や虐待の問題も心配です。
まともな食事もとれなくなっている子供も多いようです。

また、ゲーム機、スマホ、タブレットなどが普及していますから、ゲーム依存、ネット依存の増加も心配です。
先日もテレビニュースで家族の様子が紹介されていましたが、男の子二人は、大画面を前にしてゲーム機を握りしめていました。

そんな中、タッピングタッチをすることによって、心身のバランスを整え、副交感神経優位にすることで、抵抗力や免疫力をアップすることが期待できます。
現在はまだ特効薬もワクチンも開発されていませんから、自分自身の免疫や抵抗力が頼りです。

そして、子育て中の家族でさえも触れたりケアしたりることが減っていますから、タッピングタッチによってケアし合うことがとてもいいと思います。
安心できる人と一緒にいたり、よい関係性があったりすることが、ウエルビーイング(幸福感や全体的な健康)にとても大切であることがリサーチなどでも確認されています。

新型コロナウイルスは早く収束して欲しいですが、今は社会全体がスローダウンし、一緒にいる時間が多くなることが多くなる機会ですから、それを活かして、お互いをケアする時間をとることを始められるといいな、と思います。

タッピングタッチで一番大切なことは、私たちがもう一度お互いをケアし合い、仲良く支え合う生活をとり戻すことです。
タッピングタッチの体験によって、「ゆっくり、やさしく、ていねいな、ケアのある生活」をとり戻していければと思います。

私たちは、しらない間に、不安に駆られて走り回り、人に手をさしのべる余裕もなく、お互いをケアすることを忘れてしまったかのような生活をしていないでしょうか? 
私たち人類は、集合的に自然を破壊し、全てを食い尽くしてしまうような生活と社会をスローダウンできずにいます。

ヒトという一つの生物種によって、地球自体がバランスを崩し、膨大な数の種が絶滅し、異常気象や自然災害が増え、様々な病気が蔓延しています。
私たち一人一人が、正気をとり戻し、よい息をして、優しさや思いやりの気持ちをとり戻すことが、なにより大切なのだと思います。

もちろん現時点では、ウイルスに対して具体的で効果的な対応をとる必要がありますが、大きな視点では、私たちヒトが、ゆっくり、やさしく、ていねいなケアのある生活をとり戻すことが、とても大切だと感じるのです。

タッピングタッチは、たんなる理想論ではなく、だれでもどこでも安心してすることができるように工夫されています。
人と一緒にいたり、ふれ合ったりすることがためらわれる状況でも、タッピングタッチは、様々な活用の仕方があります。

例えば、どうしても触れ合うことを避けた方がいいような状況であれば、タッピングタッチによるセルフケアを一緒にすることもできるでしょう。
「腕だけ散歩」「セルフタッピング」そして「ネコの足ふみバージョンのセルフケア」などを上手く使えば、自分自身のケア、そしてお互いをケアすることができます。
一人住まいの方や、一緒にする人が身近にいない場合も、これらのセルフケアの方法が重宝することでしょう。

そして上記したように、家族や親しい人同士だと、タッピングタッチで触れたりケアしあったりすることは難しくないでしょう。 
またある程度の予防策を工夫すれば、少人数で集まって基本型を学んだり、し合ったりすることも可能だと思います。 

この新型ウイルスの問題は長期戦になる可能性が高いですから、今後、タッピングタッチが役立つのか、そして役立つのであれば、どのようにすれば活用していけるのか、みんなで考えていく必要があると思います。

最後に、最近の動向をお知らせすると、インストラクターの笠井綾さん(鹿児島県)の紹介で、中国語でタッピングタッチを紹介することが企画されています。
中国での生活はまだまだ制限されていてたいへんな状況なので、彼女の中国の友達からタッピングタッチを役立てたい、とのリクエストへの対応です。
ぼくが2年前にマカオの国際学会で発表した時、中国語のインストラクションを配布したのですが、それをベースにした中国語バージョンがアップされる予定です。

そのほか、奄美大島の人々にも役立てたいとの(以前に講座を企画してくれた医師の方から)依頼もあり、これまで継続してタッピングタッチなどを紹介されてきた伊藤三枝子さん(千葉県)を通して連絡させてもらっています。

この文章はここでいったん終わろうと思いますが(もう十分に長いですね^^)、みんなで知恵を出し合い、いろいろな対応策を工夫して、役立てていければと思います。
ぜひ皆さんからもいろんなご意見やアイデアをMLへ投稿してもらえればと思います。

こんな時だからこそ、だれでも気軽にできるタッピングタッチをより多くの人や家族に伝えたいです。どうぞよろしくお願いします。

PS:下記は、協会スタッフがまとめてくれた関連サイトです。参考にしてください。

中川一郎(一音)

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協会では以下のサイトが活動の参考になるのではと考えました。
一度ご覧ください。 

セルフケアはいつでも大事ですね。
https://www.tappingtouch.org/?page_id=53 

*セルフケアCDの活用 https://www.tappingtouch.org/?p=2495
*セルフケア関連ブログ https://www.tappingtouch.org/?tag=selfcare

学校にいけなくて退屈だったりイライラしたりの子どもたちに
*子育て関係ブログ https://www.tappingtouch.org/?tag=childcare
*教育関係ブログ https://www.tappingtouch.org/?tag=education

デイケアにいけない、病院にいけない高齢者家族のために
*家族・認知症関係ブログ https://www.tappingtouch.org/?tag=%e4%bb%8b%e8%ad%b7 

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