触られるのはいやじゃなかった! ~福祉法人施設でのTT基礎講座Aから~
インストラクター 渡辺英明
3月8日㈭、社会福祉法人岐阜羽島ボランティア協会から当協会への委託講座として、同法人の生活介護施設かみなり村北館にて、タッピングタッチ基礎講座Aを実施してきました。
メインインストラクターは私渡辺が務め、サブインストラクターとして堀洋子さんにサポートしていただきました。
参加者は24名ほど。うち3分の1くらいが施設利用者の方。あとは職員の方でした。利用者の方は知的障害または情緒的障害の方、車椅子利用の方もお2人おられました。
10:00開始でしたが準備もかねて9:00にお邪魔し、毎朝しているという朝礼(ラジオ体操など)にも参加させてもらいました。最初から全体に信頼や安心の場ができていることを私は感じました。ここにタッピングタッチはピッタリだと思いました。
福祉施設だからといって、通常の講座の内容と変わるところは基本的にありません。むしろ「ことさらにしない」ことが大切だと私は思っています。
あえて言えば、全体にタッピングタッチの解説は短めで平易な言葉遣いに気を付けたこと、解説のパワーポイントの中にパーソンセンタードケアで有名なトム・キットウッドの心理的ニーズの花の絵を1枚付け加えたこと、相互タッピングで回る時に車椅子の方に対してタッピングタッチをするときの自然なアレンジアドバイスをしたこと、セルフタッピングを少し長めによりていねいにしたことくらいです。
シェアリングの中でお聴きしたら、職員の方がいちばん驚いていたのが、普段は体に触られることを嫌う利用者の方が気持ちよさそうにタッピングタッチされていたことでした。その方がその発言を受けて「いやじゃなかった!」と言ったとき、私はちょっと泣きそうになりました。
相互タッピングが終わったころには、全員ニコニコで話も弾み盛り上がりました。
それでいて、最後のセルフタッピングを少し長め15分くらいするときには、またゆっくり落ち着いた静かな雰囲気にもどって終了。
終了後は施設の利用者の方、職員の方の昼食時間となりました。おそらくいつも以上に箸が進んだのではないでしょうか。