お元気ですか?私は、無事ベトナムから帰ってはや2週間になります。これまでいろんな国を訪れてきましたが、ベトナムは日本の文化や環境との対極にあるような感じで、今回は強いカルチャーショックをうけました。
ベトナムではホーチミン市を訪れ、ストリートチルドレンの施設 (FFSC)での実践とリサーチを行ってきました。戦争の傷を癒し、平和を育てることのお手伝いになる実感があり、ほんとうによかったです。
それと、戦争(特に枯葉剤)による後遺症で苦しんでいる子どもたちがケアされている病院、べトちゃんドクちゃんで知られているツーズー病院なども訪問してきました。そこでは、何人かにタッピングタッチをさせてもらい、体が硬直してしまっているような子供たちの体が、驚くほど柔らかくなっていった事例もあり、とても役立ちそうな感触がありました。
施設のスタッフやシスター達にもタッピングタッチの良さをよく知ってもらうことができ、週一でタッピングタッチをスケジュールに組み込んでみたいとのことでした。ベトナム政府が運営する病院などでも研修の依頼をもらえたので、スタッフ研修やインストラクターの養成などを含め、8月頃に再度訪れることを相談しています。(研修ツアーやサポートに興味のある方は、ご連絡ください)
とにかく、今回は、1)心身のケアのニーズの高い発展途上国においても、たいへん役立つことが確信できたこと、2)ダイオキシン(枯葉剤)で苦しんでいる子供達にも役立ちそうだという2点において、収穫の多い旅でした。病院などの事例などを含めて、10月の日本心理臨床学会でも発表する予定です。
話は変わりますが、先日、三重県立看護大学での講座をしたのですが、たまたま妊娠6ヶ月の人が参加されていました。タッピングタッチをし合っていると、お腹の赤ちゃんがいつもの「蹴り」のような感じではなくて、やさしいトントンのような感じで動いていたって、とても喜んでおられました。
「ここにいるよ〜 楽しいよ〜」っていうコミュニケーションだったんでしょうか。これまで一才くらいの子がお母さん達がしあっている横で、見よう見まねでしているのは見たことがありますが、胎児がタッピングタッチのセッションに参加したとは!!
とにかくタッピングタッチはしっかり育っています。これまで日本のみなさんに大切に育てられてきたタッピングタッチっていう種が、今度はベトナムで育っていきそうな気配です。
スケジュールには、ベトナムの子供たちの描画やビデオなどを交えたセミナーなど、いろいろと企画しましたので、ぜひご参加ください。またお会いできるのを楽しみにしています。
中川いちろう 2009年3月28日